2006年5月5日金曜日

端午。上弦。宵月


明日からの再開のため、渡辺に会い4年前の稲妻素材を頼む。さらに麦秋ロケで“雨”追加を検討するよう頼んだ。打合せが終わりカフェを出たときに、渡辺が月ですよ、と教えてくれた。上弦の月が蒲田松竹撮影所跡に建った巨大でビルの上に白い幻影のように浮かんでいた。その下の公園の木々は薫風にそよぎ、風薫る五月のコトバ通りの世界。ここ一週間、中断していたが、やっと身も心も軽くなった気がした。ああ、五月だな、と実感できた。

1 件のコメント:

torum3 さんのコメント...

webをぼんやり見ていたらアラジンのブルーフレームを扱っているページに漂着。多摩川べりの安アパートで暮らしはじめた頃、どこで買ったのか忘れたが、グリーンのブルーフレームがあった。拾った丸テーブルと本箱、拾ったか買ったのか忘れた小さな電気炬燵。あるひ飛び込んできた片目の悪い仔猫。スプリングのいかれたベッド。なぜかジューサー。八百屋で野菜を買って毎日生野菜のジュースを飲み、多摩川の土手をひたすら歩き、ネコの集会に顔を出し、麗蛮という名のコーヒー店に寄り、役に立たない物語と福島泰樹の短歌をぼろぼろになるまで読んで十年余りを暮らした。モータウンのLPと吉田拓郎の御伽草子をよく聴いていた。仕事をしなかった二十代の頃のこと。