私たちがふだんなにげなく目にしている「自然の風景」は、
実際には一瞬の休みもなく変化し続けているわけですが、
国破れて山河あり、ともいうように、
長い歳月をとおして普遍のイメージとして
あり続ける存在でもあります。
ひとつの「普遍的な風景」をはさみ、
千年をこえた異なる想いを呼応させてみたい、
これが試みの出発点となりました。
まったく異なる場所と歴史的時間を背景に
千年の時間を経て発せられた二つの歌が、
「普遍的な風景」を媒介として融合していくなかに、
日本の原点となるような情感の世界を描けないか。
そんな想いのもとに「千年相聞」という試みをスタート。
とりあえず二十夜分を試作しました。
思い描いているのは千と一夜。
千一夜となる膨大な相聞の世界です。
夏から秋にかけ、取り組んできたものをここに公開し、
みなさまにお披露目することで、
後戻り無しの宣言としたいと考えました。
当面は、現代歌人福島泰樹と
王朝歌人和泉式部の「千年相聞」を
100夜分試みる予定です。
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●Disk1
番外篇1「ふと気がつくと」 /秋田県田沢湖
第1夜「ここではないどこかへ」/福島県湯の花
第2夜「闇のピアノが」 /茨城県渡良瀬遊水池
第3夜「越境」 /伊丹空港(総住研ロケの帰り)
第4夜「もうニンゲンも」 /茨城県古河市総合公園、利根川土手
第5夜「げに春は」/古河市総合公園、上野の森、若草山
第6夜「水の恋」 /夢工場ビオガーデン
第7夜「六月の雨」 /夢工場ビオガーデン
第8夜「はるかに照らせ」 /福島県湯の花
第9夜「夏のうつろい」 /茨城県古河市総合公園、福島県湯の花
第10夜「焔」 /夢工場(ギャラリーのロジア)
●Disk2
第11夜「揺」 /横浜市民公園ほか
第12夜「寂」 /秋田県秋扇湖、玉川
第13夜「比翼連理」 /千葉県犬吠埼
第14夜「流」 /山梨県吐竜の滝、秋田県抱き帰り渓谷
第15夜「暁」 /千葉県犬吠埼
第16夜「情《こころ》の渚」 /千葉県犬吠埼
第17夜「雨の女」 /福島県檜枝岐
第18夜「抒情」 /茨城県渡良瀬遊水池
第19夜「家路」 茨城県古河市郊外、渡良瀬遊水池
第20夜「ゆうべのながめ」 /茨城県渡良瀬遊水池
番外篇2「その炭は売らなんだ」 /秋田県田沢湖、夢工場(ギャラリーのロジア)