2011年6月11日土曜日

組と部と 2011.6.10夜

音楽Pはもつれそうな話のあい間に
巧妙に古い作品をふたつ(MoMo!とスバル)ばかりあげて、
あれはよかったよねぇと横を向いて見せた。
六本木で長いこと飯食っているとこんな手管を身に付ける。
暴対法後のヤクザみたいだなおまえ
と言ったら、聴こえないふりされた。

店の前にカブ90cc。
こんなのにまたがってんのかよ、と言ったら、
いつ死んだっていいんだよぉ、
と捨てぜりふと排ガス残して消えていった。



曲がり角がしばらくない道なので、
しかたなくとろとろ去っていくカブを
最後まで見送った。
カブで死ねるかよ、と思いつつ。

音楽Pに押し切られた。
涙浮かべた怒り顔で週末の夜に
一歩も退かないIの才能を、
おれは深く愛しておるので、
ことごとくすべてを妥協。

別れてから渡辺とつけ麺やに。
ため息つきつつ残さず食べた。
東京城南金曜夜、雨が降り出した。
家に帰って、
オーティス・レディングを聴いた。


井口がポツンと呟いた2本の1本目は「スバル」。
2本目が「MoMo!」だったこと。
朝見さんのことも出たこと
すえちゃんに伝えてください。
おれは「組」という業界語が大嫌いだけど、
「MoMo!」だけは「ももぐみ♥」と決めていること、
組員の名前には錦織、末永、西村が刻まれていることも、
中年らしいふてぶてしさもにじみ出てきたように見える
この写真の男に伝えて欲しい。




ちなみに「スバル」が生んだのは「部」だよ。
あの湯治部、ね。


2011.6.10深夜 T.M




2011年6月9日木曜日

心はあなたのもとに


どんなに愛していても、
ずっと一緒にいることはできない。
だから、心は……



村上龍の「心はあなたのもとに」文芸春秋社刊、
一ヶ月半かけて今朝、読み終わった。

一日約10ページ見当の超スローペース。
冒頭の5行で読むのをやめようと、一週間放置。

それから
ベッドで、机にむかって、スタジオで
移動中のロケバスの中で、撮影の現場で
散歩の途中のカフェで、風呂場で、トイレで…
おそるおそるすこしずつ読み進んだ。

読み手ではなく、作家自らに向けた小説。なのだと思う。
自分がなぜ村上春樹になじめないのか、理解できた。
ひりひりとした鮮烈さにコトバがみつからない。

こういう小説を日本人が書けるのだと、あらためて。
水村美苗の「本格小説」以来の、衝撃と脱力。


装丁は関口信介。余白といい堅牢さといい、
明朝の視認性を徹底追求したデザインに脱帽。
菊地信義の端正な可読性の良さを彷彿とさせた。


“I'll always be with you.always”のサブタイトルが、
身を切るように、切ない。

2011.6.9未明




2011年6月8日水曜日

戦闘開始宣言。♥




機が熟してきた。
いや、気が熱を帯びてきたと、自覚できた。
誰にというわけでもないが
ひとつ、宣言しておきたい。

突破、あるのみ。
行くぜ。

2011.6.7夜 T.M