2009年8月11日火曜日

“ぬばたまの…”

   ぬばたまの 黒、髪、夜、夕べ、月、妹 …


舘岩村湯の花の六地蔵でHDF900の
導入テスト撮影時の「moonrise」と「超月光」。
月の光が、これほどあざやかなものだと、
21世紀に入るまで知らなかった(‥;)
撮った瞬間に「digitalJapanesque」というコトバが浮かんだ。
封印する、と宣言し歳月が過ぎた。

「風」と「光」をdigitalでというのが
まずクリアすべきハードルだった。

ハードルクリアのその2は、[光の日本]。
で、お待たせっ、「これで」いきます。

あえてリアルタイムとしたのは
アナログ版[光の日本]をすこしだけ気にしたことと
HDのパワーを活かしたかったから。

メディアも受け手もインフラOKとなったことだし
できればパイオニアの幻のKUROで見ていただきたい。
「黒をわからせるためには最適」という
開発陣のお墨付きが出た素材だし*^_^*



◎以下は、東京に戻ってから書いたwebmemo。
興奮状態が、よくわかる。
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2001 08/10 03:15 月に狂う。
あの夜の月の輝きが信じられない。
オフィスで渡辺と素材を確認しながら長岡に電話をし、
フィルターなどをいっさい使っていないことを確かめた。
あの青い光。雲を染めた夜の青。透明な青い紗をまとったような満月。
稜線を爆発光のように照らし出す月の出の瞬間。
「わたくしも月を見に連れていっていただいてもよろしいでしょうか」と
小さな声で問うた飯盛山に暮らすというたみさんの姉上は、ほんとうにいたのか。
夕方、相馬さんに電話で確かめたら、自分も幻のように思えてならない、と。
山すそにへばりついた数十軒の人家の明かり以外に、
周囲360℃が真っ黒な夜の山に囲まれた七つ地蔵のある山あい。
スタッフ9人と、宿の人たちが5人。
舘岩村湯の花の闇の中で月の出を待ち受けた人は14人。
オフィスのモニターにはその月の出がしっかり映っている。
だから幻ではないのだが、それにしてもだ。

なお、たみさんの姉上は、宿が忙しいので嫁ぎ先の
会津若松から里帰りをかねて手伝いに来ていたとか。
名前を「明子」太陽と月をならべて「あかるいこ、あきこ」。
なんだかなあ。できすぎちゃいないか。

明子さんは、飯盛山の自宅は月を背負ったように見ることができるのだと言っていた。
子供を迎えにいき、家路をたどるとき、目の前に巨大な月がかかると、
月に帰っていくようだ、とも言っていた。月が好きでたまらない、とも言っていた。

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