2009年8月30日日曜日

毒もつがゆえの美。


撮影部から提供されたHDV素材を
徹底的に再検証しているうちに、夏が逝く。
切り直したシチュエーションアーカイブ、88タイトル。
うち、おもしろがって遊んだ['09étude]が23本。
夏休みの補習授業を受けた中学生のように
ひたすらデスクトップMacに向かい続けた。


秋田田沢湖に行く道ばたにある秋扇湖をつなぎながら
毒のある水がなぜかくも美しいのか、不思議でならなかった。


倉持さんが切り取ったどの1カットも
時間を持った日本画のようだ…
と思いながら、気がついた。
鉱毒というのは別な見方をすれば[岩絵の具]なんだよな。


だから、玉川と秋扇湖の風景は
色も風情も、あんなにも美しい。


大地をキャンバスに鉱毒という[岩絵の具]が描き出した…
そう考えると渡良瀬遊水地がときに見せる
この世の果てのような凄絶な世界もまた
[鉱毒=岩絵の具]の結晶なのだ。


魅了させられる、それがもしかしたら
いちばんの理由なのかもしれない。
ま、深夜モードの思いつきだけど。


これだけだと身も蓋もないので
福島泰樹の短歌を一首借用。




  
   飛ぶ鳥も遠くの空へむかうゆえ
      一生一緒に居てくださいな
                           「中也断唱」より


BGMは♪Moliendo Caféあたり?





では、秋にむかって…ご一緒に。  

 2009.8.30処暑未明  T.M拝














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